SNSで支持されるかどうかで商品の売れ行きが変わる今、ひときわ大きな影響力を持つのが写真・動画共有SNS「Instagram」だ。ビジュアル中心のコミュニケーションが若年層に受け入れられ、短期間で急成長を遂げた。当然のように企業のマーケティングでも活用されてはいるものの、施策の評価や効果測定の指標や方法論が十分に確立されていないことが課題となっている。そこで解決策としてLIDDELLが提唱するのが新たな指標「共感指数」だ。インフルエンサーマーケティング事業を行う同社代表取締役CEOを務める福田晃一氏が、共感指数とその活用例について語った。

協力/LIDDELL

【PR】新指標「共感指数」でSNS広告はどう変わる?(画像)

なぜ、「インスタ」に注目すべきか?

 Twitter、Facebook、LINE、Instagramなど、SNSは人々の日常生活に定着し、コミュニケーション革命をもたらした。1人の一般ユーザーが数千人、数万人とつながることで、従来は企業しか持ちえなかった影響力を発揮できるようになった。福田氏は、この状況がマーケティングにも変化を及ぼしていると語る。

 「これまでのマーケティングとは、商品を『購入・消費』してもらうことがゴールでした。しかし、個人がSNSというメディアを持つ時代となり、消費はゴールではなくプロセス(過程)でしかありません」(福田氏)

 SNSユーザーは商品を購入すると、そのことを自分のメディアで共有して誰かの共感を得ようとする。消費と同時に「共感を得られるかどうか」という基準で選定が行われているのだ。そこには、ただ消費するだけの純粋な消費者はもはや存在しない。マーケティングにおいても、消費の先にある価値観の共有と共感の連鎖まで考えなければならない。このような個人が活躍する時代に、もっとも注目すべきSNSがInstagramだという。

 「SNSが成熟した現在でも、Instagramのアクティブユーザーは2015年から2017年にかけて150%も増加しています。さらにそのエンゲージメント数の割合は87%と、数あるSNSの中でも圧倒的。そしてユーザーの年齢構成は、40代以上が35.7%を占めることから若者だけのSNSとは言えなくなっています」と、福田氏は調査データとともにInstagramの現状を明らかにした。

LIDDELLの代表取締役CEO福田晃一氏は、「共感指数」を提案し、今後業界標準としていきたい考えだ
LIDDELLの代表取締役CEO福田晃一氏は、「共感指数」を提案し、今後業界標準としていきたい考えだ

ユーザーのニーズは「憧れ」から「参考」へ

 おしゃれな写真にこだわったハイセンスなユーザーが多いSNS。Instagramに対してこのようなイメージを持つ人は多いだろう。ほんの3年前、2015年までは確かにそうだった。凝ったアングルや画像フィルターなどで自分のこだわりや世界観を表現した写真が多くの支持を集めていた。

 しかし2017年から変化が見られ、情報提供の側面が強まってきたという。例えば、写真の加工を減らして商品の素を伝えたり、ハウツー情報を盛り込んだりといった具合だ。福田氏はこの傾向を「憧れ」から「参考」へのシフトが起きたと見る。

 「フォロワーの要望に応えるように投稿内容が変化しています。以前のユーザーは『憧れ』の対象を探す目的でインスタグラムを使っていました。しかし、それが『参考』となる情報を探す目的へと変化しています」(福田氏)

 実際、キャプションの平均テキスト量は2015年の55.4文字から2018年の120.6文字に倍増している。多くのユーザーが商品情報を求めてインスタグラムで検索しているが、テキスト量の増加は情報としての投稿がより強く求められていることの証といえるだろう。

「消費者=宣伝者」純粋な消費者は存在しない

 商品の参考情報を求めるユーザーが増えれば、マーケティングやプロモーションでの活用効果は高まる。LIDDELLでは、Instagramの雰囲気に取り込まれて共感が連鎖拡大して商品購買につながる現象を「雰囲気売れ」と呼び、その仕組みづくりをインフルエンサーマーケティングとして展開している。

 そのLIDDELLが主催となって2017年12月に開催したイベント「VINYL MUSEUM」は、表参道にSNSへの投稿写真が撮影できるスタジオを開設し、1500円で45分間楽しんでもらうという企画だった。52人のインフルエンサーをレセプションに招待し、その様子をSNSに投稿してもらっただけで、5500人の集客と2000万リーチを獲得できたという。

 「来場者の目的は、スタジオでの撮影ではなくその先にあるSNSへの投稿でした。消費者は同時に宣伝者でもあるということです。インフルエンサーマーケティング成功のポイントは、いかに共感を生み出せるかにかかっています」(福田氏)

 ところが、この共感というものは個人の感覚によるところが大きく、評価は人それぞれだ。これまではフォロワー数と「いいね」・コメントの数によって施策の成否を判断することが多かったが、指標として十分機能しているとはいい難いところもあった。共感が重要な要素であるなら、もっとしっかりした形で指標として確立すべきではないか。そこでLIDDELLが開発したのが、新たな業界の指針とすべき指標「共感指数」だ。

「共感」を構成する5つの要素

 LIDDELLでは膨大なデータをひも解いて、Instagramにおけるユーザーの共感を次の5つの構成要素に分類。これら5つの要素と値を掛け合わせたものが「共感指数」となる。

●影響の範囲の値:主にフォロワー数から算出される値。自分の発信がどれくらいの影響を持つか把握できる
●参考の値:キャプションから算出される値。投稿の意図によっては最も重視すべきものになる
●承認の値:いいね!やコメントといったエンゲージメントから算出される値。SNSはコミュニケーションメディアであり関係構築のプロセスが重要となる
●印象の値:投稿クリエイティブから算出される値。参考情報としての面が重視されつつあるが、依然としてビジュアル中心のコミュニケーションなのでこの値は見過ごせない
●発見の値:ハッシュタグから算出される値。ハッシュタグ無しとハッシュタグ10個ほどの投稿には、インプレッション数で8倍の差が出ることもある。また検索流入を狙うならSEOとして重要となる

##「共感」を構成する5つの要素から「共感指数」を算出する
##「共感」を構成する5つの要素から「共感指数」を算出する

 共感指数を用いることで、マーケティング用の投稿内容でも「写真だけなら高いが、全体では低い」といった形で具体的かつ客観的に評価できるようになる。さらに、共感を戦略的に生み出すこともできる。

 「とにかくすべての要素を高めればよいというわけではありません。商材のターゲットによって重要な指標は変わります。高級時計のようなハイエンドで大人が対象なら、参考の値を重視する。文房具のようなローエンドで若年層が対象なら、承認の値を重視するというように、共感指数は戦略を考える際にも有効です」(福田氏)

 LIDDELLでは、共感指数に基づいて老舗菓子メーカーである鈴木栄光堂とバッグブランドであるHeMのインフルエンサーマーケティングを実施した。前者では、「20~30代の可愛いもの好きなオシャレ女子への購入促進」という課題に、「印象の値」を重視したウェブ限定の商品パッケージを展開。後者では、「20~30代をターゲットにHeMの認知拡大とリブランディングをしたい」という課題に、「影響の範囲の値」を重視して段階を追った施策を展開。双方の取り組みで期待どおりの成果を作り出したという。

##共感指数全体での評価も可能だが、商材のターゲットにより必要な要素を評価し、戦略を練ることも可能になる
##共感指数全体での評価も可能だが、商材のターゲットにより必要な要素を評価し、戦略を練ることも可能になる

インフルエンサーの選定にも有効

 インフルエンサーマーケティングの戦略策定や評価に活用できる共感指数だが、もう1つ有用な使い道がある。それがインフルエンサーの選定だ。

 LIDDELLでは、インフルエンサー自身とそのフォロワーについて、「フォロワー数」「性別」「年齢」「ジャンル」「投稿テイスト」を把握しており、商材や施策の目的に最適なインフルエンサーを選べるようになっている。これに共感指数を組み合わせることで、複数のフェーズを経て目的を達成するような高度なマーケティング施策が可能になるという。

##「共感指数」は施策の成否を分けるインフルエンサーの選定でも有効
##「共感指数」は施策の成否を分けるインフルエンサーの選定でも有効

 福田氏は、「案件によっては、必ずしもフォロワー数が多ければよいというわけではありません。インフルエンサーの特徴やそのフォロワーのインサイトまでしっかり押さえることが重要です。共感指数を用いることで、より幅広い業種にも対応できるようになります。インフルエンサーは究極のバーティカルメディアであり、選定の質を高めることでより正確なターゲティングが可能になります」として、選定の重要性を語った。

協力/LIDDELL