音部大輔氏が以前問題提起した(「なぜ優秀なブランドマネジャーが育たないのか?」)の回では、主に組織の面から育成のポイントを整理しました。今回はより個人に焦点を当てて「人はどういう条件で成長するのか」について伺いました。経験に裏打ちされた、同氏の考えを紹介します。

知識を消化する「経験胃袋」を持て(画像)

クー・マーケティング・カンパニー 代表取締役
音部 大輔 氏

 成長とは何か、というのは極めて単純で簡素な質問であるけれど、答えるのは意外と難しい。組織についても個人についても、成長とは「昨日できなかったことが、明日できること」であると考える。

成長するためにラーニング目的を設定しよう(c)shutterstock
成長するためにラーニング目的を設定しよう(c)shutterstock

 この変化は新たな能力の獲得によるかもしれないし、処理能力が上がるなどして作業量が増えること、あるいは心構えが変わってやる気が出ることでも起こる。いずれの場合も、われわれは「成長」と認識する。逆に、どれだけがんばっていてもできることに変化がないのであれば、それを成長と呼ぶことはない。

成長の源泉は実践の経験値や知恵

 戦略が目的と資源で構成されているとき、資源について考察を進めると「強いとは資源をたくさん持っていることだ」という点に気づく。であれば強くなるためには資源をたくさん持てばいい。

 時間は誰に対しても1日24時間だから、優秀とは「単位時間当たりの獲得資源が多い」ことだと分かる。成長も同じ論理で語れるだろう。広く言えば資源をより多く獲得すること。中でも、最も重要なのは「知識」であると考える。