アドバイザリーボードに名を連ねる敏腕マーケターやテクノロジストは、どのような書籍や映画に触れ、どんな学びを得ているのか。夏休みシーズン到来の今、仕事に有用な絶対読むべき課題図書を挙げてもらった。第4回は、トライアルホールディングス取締役副会長の西川晋二氏、パロアルトインサイトCEOの石角友愛氏、オイシックス・ラ・大地執行役員の奥谷孝司氏による寄稿。

(写真/Shutterstock)

トライアルホールディングス 取締役副会長 グループCIO
西川 晋二 氏

【推薦図書】

『ゾーンマネジメント 破壊的変化の中で生き残る策と手順』(ジェフリー・ムーア著、日経BP社)

 著者のジェフリー・ムーア氏は、テック・スタートアップ企業向けビジネス書の定番ともいえる『キャズム』(翔泳社刊)で著名。その後もビジネス戦略に大変参考となる著作を執筆されています。

 そのシリーズの最新刊(2017年に日本版発刊)が推薦する『ゾーンマネジメント』(原題:『Zone to Win』)です。既存の柱となる事業を持つ企業が、その既存事業と並行して、新たな事業、既存事業にイノベーションを起こしていこうとするに当たり、これは「正に必須である!」と思わせます。

 「パフォーマンス・ゾーン」「プロダクティビティ・ゾーン」「インキュベーション・ゾーン」「トランフォーメーション・ゾーン」という4象限のゾーンに分けて、それぞれ違う戦略を、別々にマネジメントしなければならないということを、とても分かりやすく説いています。

 今や多くの企業が、例えばデジタルトランスフォーメーションなど、これまでの事業の枠組みにとらわれることなく、イノベーションを起こさねばならないという命題を持つことでしょう。イノベーションのジレンマにとらわれることなく、既存事業を成長させ、かつイノベーションを起こすという難しい課題。これに対し、明確なゾーン分けによるマネジメント手法を提唱しています。

 ちなみに、弊社(トライアルホールディングス)は、このゾーンマネジメントを取り入れていて、前述の4つのゾーンが日常の社内用語として定着しています。