日経クロストレンドの特集「リクルートの『実戦的』AI活用法」で、同社のさまざまなAI活用事例から、現場で活用されるAIを開発できるポイントを探り当てた。AI活用やデータ分析をビジネス現場に定着させるためには何が重要と思うか、専門家である日本航空の渋谷直正氏に聞いた。同氏は「データ分析は、マーケターやユーザー部門のスタッフが主導してやるべきだ」と言う。

業務やニーズを理解したうえでAIを利用できる人が必要だ(c)shutterstock
業務やニーズを理解したうえでAIを利用できる人が必要だ(c)shutterstock
アルゴリズムより「筋のいい」アイデア生み出す人材が必要(画像)

日本航空 旅客販売統括本部 Web販売部 1to1マーケティンググループ
渋谷直正氏

 「AIやデータ分析は目的ではなく手段である」。これがAI活用やデータ分析を成功へ導く最初の正しい認識である。手段である以上、解決したり実現したりする何かが先にあるべきで、そのため「筋のいい」、つまり理にかなった案件を考え出せる人材が必要である。そういう人材は、企業ではたいてい現場や業務をよく知る部門にいることが多い。私が、データ分析は、マーケターやユーザー部門のスタッフが主導してやるべきだと常々主張しているのもその点にある。

 いくら高度なAIや分析手法を使っても、目的自体を考えることは業務を知るスタッフにしかできない。日々の業務で感じている自身の不便解消やお客さま要望の実現、思いがけず社内に存在していたデータの活用、そういったものの中から新しい施策は生まれる。「必要は発明の母」とはよく言ったものである。