パナソニックが昭和・平成に育児経験のある「昭和ママ」「平成ママ」に、育児や家事を通して体にかかる負担を調査した。昭和に育児や家事を行っていた「昭和ママ」に比べ、手のかかる家事の実施率は約3割減った「平成ママ」だが、仕事疲れが増加したようだ。

2019年3月28日、パナソニックは家事・育児を通して体にかかる負担を調査し発表した。調査はインターネット上で実施した(写真/Shutterstock)
2019年3月28日、パナソニックは家事・育児を通して体にかかる負担を調査し発表した。調査はインターネット上で実施した(写真/Shutterstock)

家事の実施率が高い「昭和ママ」

 昭和に未就学児の育児を行っていた50~70代の「昭和ママ」(有職・無職問わず)と、平成に未就学児の育児を行っている働く20~50代の「平成ママ」各250人を対象に、家事・育児を通して体にかかる負担を調査し、2019年3月28日に発表した。調査は3月11~12日、インターネットで実施した。

 昭和ママと平成ママの家事・育児を比較すると、手のかかる家事実施率は昭和ママが大きく上回った。「家族全員のアイロンがけ」(昭和ママ:60%、平成ママ:17%)では43ポイント差、「日常的な室内の雑巾がけ」(昭和ママ:48%、平成ママ:17%)では31ポイント差であった。

 背景に家事事情の大きな変化がある。パナソニックによると、1980年代からシステムキッチンが普及し、冷蔵庫が大型化。平成になった90年代以降は、家電や台所設備が次々進化する。手入れが楽な家電・台所設備が増え、50~60年前と比較するとだいぶ楽になったという。最近ではお掃除ロボットも登場し、家事を楽にする家電の充実ぶりが目覚ましい。

 パートナーと育児や家事を分担する割合も大きく異なる。「育児」を分担したと答えた人の割合は、昭和ママが24%、平成ママが54%で、平成ママが昭和ママを大きく上回った。「家事」でも昭和ママ11%、平成ママ44%でそれぞれ30ポイント以上高くなった。「平成30年度版男女共同参画白書」によると1997年を境に共働き世帯数が専業主婦世帯数を上回っている。共働き世帯の増加が、家事や育児のスタイルを大きく変えた。

手がかかる家事の実施率は、昭和ママが平成ママを上回った(出典/パナソニック)
手がかかる家事の実施率は、昭和ママが平成ママを上回った(出典/パナソニック)

働く「平成ママ」はお疲れ気味?

 家事が楽になった一方、「仕事や通勤で立ちっぱなしの機会が多い」と答えた平成ママは51%と半数を超え、昭和ママの34%を上回った。1日の終わりに疲れを感じる部位を聞いたところ、「背中」「足」「腰」と答えた働く平成ママは、それぞれ10ポイント以上も昭和ママより多かった。家事や育児に加え、仕事で取る体勢が疲れに大きく影響するようで、「日中はパソコンに向かい、それ以外は家事をするだけで休憩する時間がなく、背中が張ってくる」(34歳:平成ママ)、「家事や通勤で歩くことが多いから足が疲れる」(45歳:平成ママ)などの意見が聞かれた。

家事に育児に仕事に、「平成ママ」はお疲れ?(出典/パナソニック)
家事に育児に仕事に、「平成ママ」はお疲れ?(出典/パナソニック)

おんぶの「昭和ママ」、抱っこの「平成ママ」

 注目は家事をしながらの育児状況だ。「おんぶしながら家事をこなすことが多い」と答えたのは昭和ママが56%、平成ママが40%。一方、「抱っこしながら家事をこなすことが多い」と答えたのは昭和ママが25%、平成ママが51%と平成ママが大きく上回っている。「おんぶの昭和、抱っこの平成」とも言えそうだ。

 その差が顕著にみられたのは「買い物」だ。買い物中のおんぶ率で昭和が20ポイント上回る一方、抱っこ率では平成が36ポイントも高くなった。顔を見ることができ、安心感のある抱っこが、平成ママでは優位だった。おんぶひもが一般的だった昭和。子供が台所に入らないようにする柵が開発された平成。ライフスタイルの変化に合わせて、家電や育児用品は移り変わっていく。「令和」時代、育児や家事を助ける新たな切り口の製品の登場に期待したい。

おんぶと抱っこに顕著な差がみられたのは「買い物」だ(出典/パナソニック)
おんぶと抱っこに顕著な差がみられたのは「買い物」だ(出典/パナソニック)