湖池屋のロングセラーブランド「スコーン」は、2019年2月にパッケージ、フレーバーなどを一新するフルリニューアルを実施。パッケージには新たにキャラクター「ハラペコング」がデザインされた。これには、スコーンブランドのエンゲージメントを高める狙いがあるという。

スコーンのフルリニューアルで新たにデザインされたキャラクター「ハラペコング」
スコーンのフルリニューアルで新たにデザインされたキャラクター「ハラペコング」

絆を求めて……スコーンに“欠けていた要素”

 伝説のCM『スコーン♪ スコーン♪ コイケヤスコーン♪』から30年ぶりの大規模プロモーションを打ち、生地やパッケージを刷新した湖池屋(前回「若者に受けたスコーンのそしゃく音 湖池屋が使った『ASMR』とは」参照)。リニューアルの中でも特徴的な変化が、ニューキャラクターの開発だ。「ハラペコング」と名付けられた、赤い学ランを着ているポップでかわいらしいゴリラがパッケージにデザインされた。

 30年以上続く老舗のスナックブランドが、新たにブランドの“顔”を作ったのはなぜか。湖池屋でスコーンのブランドを担当するマーケティング本部マーケティング部第2課の内田圭亮課長はその理由をこう語る。

 「スコーンの“欠けている要素”に気づいたから。アンケート調査でスコーンの魅力について聞くと、『食べ応えがある』『味が濃くておいしい』など機能的な価値についての声が多かった一方で、情緒的な価値にまつわる回答がなかった。これがないとブランドと消費者の間に絆が生まれない」

ハラペコングは新生スコーンに“情緒的価値”をもたらす重要な役割を担っている
ハラペコングは新生スコーンに“情緒的価値”をもたらす重要な役割を担っている

 そこで情緒的な価値を高めるために考案されたのが、ニューキャラクターの開発であった。その狙いは、ハラペコングをデザインすることで「スコーンってあのかわいいキャラクターのお菓子だよね」と認識してもらい、消費者と心のつながりを強くすることだ。

 ハラペコングのデザインを見て、「野性爆弾くっきーをキャラクター化したのか?」と思った人も多いのではないか。しかし、「よく似ていると言われるが、ハラペコングのデザインが先だった」と内田課長は明かす。

スコーンのCMに出演する野性爆弾くっきー。パッケージのハラペコングが現実世界に飛び出してきたような、違和感があまりないピッタリなキャスティングだ
スコーンのCMに出演する野性爆弾くっきー。パッケージのハラペコングが現実世界に飛び出してきたような、違和感があまりないピッタリなキャスティングだ

 「『誰を実写化したら面白いかな?』とクリエイティブチームとも話し合い、人気に相当勢いのあった、野性爆弾のくっきーさんにお願いすることにした。くっきーさんがダメだったときの代役も考えたが、誰もしっくりこない。『このプロモーションはくっきーじゃなければ成立しない』と、関係者の間で意見が一致するほどだった」(内田課長)

 プロモーションはくっきーの起用だけでもインパクトはあるが、くっきーの存在感をさらに際立たせたい。そこで正反対の印象を抱かせる美少年を同時に起用する案が出た。

最近ではテレビ露出も増え、日に日に注目度が高まっている美少年・翔
最近ではテレビ露出も増え、日に日に注目度が高まっている美少年・翔

 「テレビを見ていると『Instagramで話題の謎の美少年・翔』と紹介されている人物がいて、見た瞬間に『彼だ!』と思った。“美少年と野獣”が楽しくやりとりしたら、くっきーさんの良さも出るし、翔くんの良さも出る。2人は相性抜群のコンビだ」(内田課長)

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