ネスレ日本は2019年4月1日から、同社のカプセル式カフェシステム「ネスカフェ ドルチェ グスト」に、スターバックスブランドのカプセルコーヒーを追加する。若者に人気の“スタバ”ブランドを掲げることで、利用者層の拡大を推進。オフィスや大学への導入も進める考えだ。

「ネスカフェ ドルチェ グスト」にスターバックスブランドのコーヒーカプセル5種を追加。アメリカーノ2種とエスプレッソは12杯分、カプチーノ、ラテ マキアートは6杯分で908円
「ネスカフェ ドルチェ グスト」にスターバックスブランドのコーヒーカプセル5種を追加。アメリカーノ2種とエスプレッソは12杯分、カプチーノ、ラテ マキアートは6杯分で908円

 今回の取り組みは、2018年2月にスイス・ネスレと米スターバックスが提携し、スターバックスの小売り用・業務用商品をグローバルに販売する権利をネスレが得たことに伴う。

 価格が手ごろで日常的に飲みやすい「ネスカフェ」、スタイリッシュで高級志向の「ネスプレッソ」というネスレのコーヒーブランドに、若者にも人気の「スターバックス」を加えることで、ブランドのバリエーションを拡大した。

3つのブランドで相互補完的に商品を展開
3つのブランドで相互補完的に商品を展開

 第1弾となるドルチェ グストでは、同製品向けに独自に開発した5種類のカプセルを投入。全国のスーパーマーケットやネスレの通販サイトで販売する。ネスレ日本の常務執行役員で飲料事業本部長を務める深谷龍彦氏は、「ドルチェ グストは既に全国2000以上の店舗に専用の販売棚を持っている。そこにスタバブランドのカプセルを置いてアピールする」と説明。また、同社サイト「ネスレアミューズ」の600万人の登録会員や、スターバックスの各種SNSのフォロワーに向けても情報を発信していくという。

ネスレ日本の常務執行役員で、飲料事業本部長を務める深谷龍彦氏
ネスレ日本の常務執行役員で、飲料事業本部長を務める深谷龍彦氏

 これらの展開によって、30代、40代の子育て世代を中心とした既存ユーザーの利用を伸ばすほか、20代、30代のミレニアル世代から新規ユーザーを獲得したい考えだ。深谷氏は「既存のドルチェ グストとは異なる販売チャネルも検討したい。従来はユーザーを獲得できなかったところにも出ていきたい」と意気込みを語った。

 19年秋には、スターバックスブランドのレギュラーコーヒーやドリップタイプなどの販売も予定している。家庭向け製品は今後も増えていく見通しだ。

オフィス、大学、ホテルにも展開

 家庭向け商品のほか、ネスレはスターバックスブランドの業務用商品の販売にも力を入れる。

 スターバックス コーヒー ジャパンが18年2月から実施している「We Proudly Serve Starbucks」事業をネスレが継承。スターバックスの店舗と同様のコーヒーを全自動で入れられるコーヒーマシンを、オフィスや大学、ホテルなどに提供する。ネスレでは、オフィス向けのコーヒーマシンの無料貸与制度「ネスカフェアンバサダー」を全国45万オフィスで展開中だ。このノウハウなども生かしていく考えだ。

 業務用製品に力を入れる理由として、深谷氏は家庭外滞在時間の増加を挙げた。近年は、人口や各戸の世帯人数が減り、共働き世帯が増加して、家庭内で過ごす人の人数や時間が減っている。そこで、高級感がある、個人で使える商品を取りそろえるとともに、オフィスや大学、ホテルなど家庭外のコーヒーの需要を取り込むことが重要だという。「家庭外のコーヒーブランドとして圧倒的な強さを持つスタバをネスカフェやネスプレッソに加えることで、幅広い人に幅広い商品を届けたい」と深谷氏は結んだ。

家庭用商品だけでなく、オフィスなどの家庭外の製品にも力を入れる
家庭用商品だけでなく、オフィスなどの家庭外の製品にも力を入れる