大東建託は実際にその街に住んでいる人に聞いた「住みやすい街」のランキングを公表した。よくある「住みたい街ランキング」とは異なる結果を、どう見るか。同社は今後、自治体との連携も視野に、データを生かした街づくりに取り組む方針だ。

「いい部屋ネット 街の住みここちランキング2019<首都圏版>」総合ランキング

 街の人気を表す指標の1つとしてとして、「住みたい街ランキング」を思い浮かべる人は多いだろう。恵比寿や吉祥寺、横浜などはランキングの常連だ。だが、実際に住むとそのイメージはどう変わるのだろうか。2019年2月20日、不動産業大手の大東建託は実際にその街に住んでいる人に聞いた、「住みやすい街」のランキングを公表した。

 大東建託は現在全国で100万戸以上の賃貸住宅の管理・運営を行っている。調査対象は東京・神奈川・埼玉・千葉の145自治体に住む20歳以上の男女、約6万人。「親しみやすさ」「静かさ・治安」「交通利便性」「生活利便性」「イメージ」など全55項目をポイント化して駅別に集計し、「いい部屋ネット 街の住みここちランキング2019<首都圏版>」としてまとめた。住宅を探す人に向けて調査結果をサイトに掲載する。

繁華街よりも住宅地に高評価

 ランキング1位は広尾駅(東京メトロ日比谷線)、2位は市ケ谷駅(JR中央本線)、3位は北山田駅(横浜市営地下鉄グリーンライン)。北山田駅は日吉駅まで4駅。知名度はあまり高くないが、駅付近に戸建て住宅やマンションがあり、量販店や整備された公園が充実していることから、交通・生活の両方の利便性に対する評価が高かった。4位以下は南阿佐ケ谷駅、柏の葉キャンパス駅、恵比寿駅が続くが、住みたい街ランキングとは大きく異なる結果になった。

北山田駅(横浜市営地下鉄グリーンライン)はセンター北駅の隣駅。「整備され、成功した郊外住宅地の代表格といえる」(大東建託)

 調査結果について同社賃貸未来研究所の宗健所長は、「都心や繁華街よりも、静かだったり公園が充実していたりと、落ち着いて生活できる環境を評価していることが分かった。『住宅地そのもの』を評価している人が多いのではないか」と分析する。

データを基に各自治体と連携

 同社は居住者の満足度を図るだけでなく、非居住者、つまり住んでいない人にも各自治体のイメージを聞いている。主な質問項目は飲食店や公共施設の充実度、治安の良さ、物価の安さだ。だが、居住者以外は介護施設や保育園の充実度などの行政サービスを把握していないことが多い。そのため、調査した145の自治体のうち、3分の2以上の自治体について「分からない」と回答した人が50%を超えた。

 これらの回答は「住んでみないと評価できない」(宗所長)と受け取ることができる。各自治体が、居住者以外にまだ魅力をアピールしきれていないともいえる。実際に住めば満足度の高い街でも、流入するに至るきっかけが必要だ。同社は今後、自治体との取り組みも視野に入れており、データを生かした街づくりに取り組む方針だ。

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