イッセイ ミヤケは2018年11月15日、ホリデーシーズン限定で手紙と一緒に贈るコサージュ「FLORIOGRAPHY」を発売した。昨年に続く第2弾で、今年はバリエーションを追加した。プロダクトの背景にある「ストーリー」を新しい価値として消費者に伝えていくデザインだ。

ホリデーシーズンの限定企画「FLORIOGRAPHY」。一輪の花に見立てたコサージュ。ギフト用の商品として販売している。価格は6000円(税別、以下同)(C)2018 ISSEY MIYAKE INC.
ホリデーシーズンの限定企画「FLORIOGRAPHY」。一輪の花に見立てたコサージュ。ギフト用の商品として販売している。価格は6000円(税別、以下同)(C)2018 ISSEY MIYAKE INC.

 FLORIOGRAPHYは、17年11月に「一輪の花に言葉を添えて贈る」というコンセプトで誕生したギフト商品のシリーズ。商品名は、花言葉を意味する英語だ。第2弾となる今シーズンも、昨年同様、イッセイ ミヤケのデザイナー、宮前義之氏とTakramのマネージングパートナーでコンテクストデザイナーの渡邉康太郎氏が共同で開発した。

 高温の蒸気を当てると、折り目が出現するテキスタイル「Steam Stretch」を使って架空の花をデザイン。包み紙はメッセージカードになっており、メッセージを書き出すきっかけになるようなキーワードがプリントされている。

 同商品の特徴は、「いつもは言葉にできない思いを、花に託して贈る」という体験をデザインした点にある。贈り手が包み紙の内側にメッセージを書くという一手間を加えることで、商品は完成する。店頭に並んでいる商品は、いわば未完成の状態だ。

 「昨シーズンの同シリーズは予想以上の反響だった」と宮前氏は語る。恋人や夫婦などのプレゼント用の他か、友達や家族、お世話になった方などに贈る用途での購入も少なくなかった。そこで今シーズンは、「一輪の花に言葉を添えて贈る」というコンセプトやパッケージなどの仕掛けは基本的に変えず、「花のデザインやアイテムの種類、色などを改良して、より多くの人に親しんでもらえるようにした」(宮前氏)。

ISSEY MIYAKE デザイナー 宮前義之氏(左)とTakram マネージングパートナー/コンテクストデザイナー 渡邉康太郎氏(右)
ISSEY MIYAKE デザイナー 宮前義之氏(左)とTakram マネージングパートナー/コンテクストデザイナー 渡邉康太郎氏(右)

 例えば、花の形崩れを防ぐために、テキスタイルの糸を太くしたり、織り方を変えたりした。また、男性向けに贈るニーズを想定し、色数を増やした。渡邉氏は「色数を増やすことは、単に昨年と装いを変えるためだけではなく、受け止める感情の幅を広げる効果もある」と説明する。商品のカラーバリエーションを増やすことで、恋心や愛情はもちろん、友情や感謝など、多様な気持ちを込めることができる。

FLORIOGRAPHYには、イッセイ ミヤケのオリジナル素材「Steam Stretch」を使用。正方形の生地には熱に反応して縮む糸が織り込まれており、蒸気を当てると立体的な花の形になる。5色のバリエーションを展開する
FLORIOGRAPHYには、イッセイ ミヤケのオリジナル素材「Steam Stretch」を使用。正方形の生地には熱に反応して縮む糸が織り込まれており、蒸気を当てると立体的な花の形になる。5色のバリエーションを展開する