福井県坂井市では、日本マクドナルドの元広報部長だった林利夫氏が特命監兼シティセールス推進課長として、坂井市を全国に売り込んでいる。インタビュー前編では、戸越銀座商店街のアンテナショップや移住スカウトサービスといった取り組みを聞いた。

福井県坂井市 特命監兼シティセールス推進課長の林利夫氏

日本マクドナルドの広報部長から自治体の「シティセールス」に転進した経緯は?

林利夫(以下、林) 2010年ごろから始まった人口減少という問題がきっかけだ。それまではどこの自治体も自分の町を広くPRするという取り組みは積極的にやってこなかった。そして増田寛也さんの書籍『地方消滅 東京一極集中が招く人口急減』が出たあたりから、行政としては長期的に町を継続していくためには町のPRをしなくてはいけないという機運が高まった。

 その当時、民間企業にあって行政機関にない部門が2つあった。1つが営業、もう1つがマーケティング、もしくはPRと言えるかもしれない。そこで、民間でノウハウを持つ人材を積極的に活用していこうという流れが始まった。

 私は当時、日本マクドナルドを退社してフランチャイズの店舗を一時的に経営していた。そんな折に、兵庫県の明石市がマーケティングを始める、PRを始めると聞いた。公募ということで申し込んだらなぜか受かり、そこから行政に移った。

シティセールスの定義とは?

ブランドを感覚的に伝えるクリエイターの視点
マクドナルド元広報部長、自治体売り込む「行政マーケ」へ転身