イメージキャラクターの神木隆之介が、高級レストランのウエーターにふんして甘い声で語りかける。人気俳優が直接ユーザーにコンタクトし、しかもバイノーラル録音の効果で耳元でささやかれているような感覚に陥らせる演出が、女性ファン層を喜ばせた。

 映像のインパクトや笑いをフックにしたウェブ動画が多いなか、視覚だけでなく、音にも着目しヒットに結び付けたのが、江崎グリコの新チョコレートブランド「ホーバル」のウェブ限定動画「どっぷり音サロン『チョコレートコース』」だ。

リアルな音が特徴であるバイノーラル録音の世界に没入できるように、イヤホンの使用を画面で推奨。ユーザーの期待感を高めることに一役買っている。映像は3コースあり、再生回数は「どっぷりチョコレートコース」が一番多い

 俳優の神木隆之介を起用し、メインターゲットを新しいスイーツに関心が高い主婦層に据えた。「動画はホーバルを食べる際に、リラックス感を高め、満足度を上げる役割を果たす」と、マーケティング本部の下山彩音氏は企画の狙いを語る。

 最大の特徴は、「バイノーラル」という特殊音響技術の採用だ。録音時に、耳の構造を細部まで模倣した専用マイクを使い、実際に人間が音を聞いている環境を再現しながら記録する仕組み。人間は左右の耳に音が届く時間差や音量によって音の発する場所を判断するため、バイノーラル音源をイヤホンで聴くと、実際にその場に居合わせたかのように聞こえる。単なるサラウンドとはまた違った臨場感を楽しめる。