ウォルマートなど、省人化へ異なるアプローチ

 大手小売りチェーンでは、「Scan and Go(スキャンアンドゴー)」と呼ばれるキャッシャーレスへの取り組みに積極的だ。こちらは、店舗に置かれている専用端末かモバイルアプリを使い、購入したい商品を顧客がスキャンしていく。

 米小売り最大手であるウォルマートは11年からこの分野で実験を繰り返し、傘下の会員制スーパー「サムズクラブ(Sam's Club)」では全店舗でこの方式を採用している。ウォルマートでは、一部量り売りの生鮮食品などで顧客の入力負担が大きいなどの理由から一旦この方式を取りやめたが、18年に米マイクロソフトと戦略的提携を行い新たなキャッシャーレス技術の導入に積極的だ。また、大手スーパーマーケットチェーンのクローガー(Kroger)もスキャンアンドゴー方式を18年中に400店舗に導入する。大手百貨店チェーンのメイシーズ(Macy's)も、同方式を一部店舗で既に採用し導入拡大を目指している。特に大型店舗では、レジ待ち時間が顧客の大きなストレスとなっており、この分野のますますの拡大が期待される。

 スキャン型の最大のメリットは購入価格がリアルタイムで表示されるところにあり、予算に合わせた購入や調整がしやすいところにある。また、モバイルアプリを利用した場合は買い物リストとの連動や売り場検索、お買い得品の推薦なども可能となる。リアルタイムな在庫の変化の把握は、商品の補充などバックエンドの運営にも有効で、店舗そのものへの新しい投資が必要ない。

 買い物かごをIT化するアプローチもある。専用買い物かごを開発するケイパー(Caper)、かごそのものに専用端末を取り付けるだけのフォーカルシステムズ(Focal Systems)などのスタートアップだ。