2019年3月21日、中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)は18年度の決算を発表した。総収入は前年比32%増の3126億9400万元(約5兆31億円)に達し、その中でネット広告による収入は前年比44%増の581億元(約9296億円)と大きく成長。総収入に占める割合は18.58%になった。

 テンセントは広告事業に力を入れている。2018年9月30日に事業戦略と組織の大規模改革案を発表し、会社の骨組みとなる事業群を7つから6つに整理した。広告面では、企業発展事業部(CDG)のソーシャル効果広告部とオウンドメディア事業群(OMG)の広告マーケティング部および広告プラットフォームサービス商品部を合併させ、CDGの下でネット広告を手掛ける「騰訊広告(テンセント広告)」を立ち上げた。

広告配信に加えマーケティング支援も強化

 テンセントは、これまで作り上げてきた強大なエコシステムを広告に活用する。月間利用者数(MAU)が10億9800万人に達する対話アプリ「微信(ウィーチャット)」やMAU 8億700万人を持つインスタントメッセンジャー「QQ」、MAU5億人を抱える動画配信の「騰訊視頻(テンセントビデオ)」、さらにスマートフォン用ブラウザー「QQブラウザー」やストリーミング音楽配信サービス「騰訊音楽(テンセントミュージック)」、ニュースアプリ「騰訊新聞(テンセントニュース)」、スポーツメディア「騰訊体育(テンセントスポーツ)」など、それぞれ業界をリードするプラットフォームを広告に活用する。

 テンセントが開発する、ウィーチャットアプリ内で様々な独自アプリを動かせる「ミニプログラム」などのスマートツールも活用することで、オンラインとオフラインを融合させたマーケティングも実現できる。例えば、オフラインでの広告ポスターやリアル店舗などに専用のQRコードを表示して、ユーザーにウィーチャットでスキャンしてもらうことにより、ユーザーはアプリをダウンロードすることなくスムーズにオンラインとオフラインを行き来してサービスを利用することができる。