2019年6月、米アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)は、ラスベガスで開催されたAIカンファレンス「Amazon re:MARS」において、数カ月以内にドローンを使った配送を始めると発表した。今回は、弁護士の二木康晴氏に、ドローンによる配送の現状と法的な問題について聞いた。

ドローン配送のイメージ
ドローン配送のイメージ

Q1 ドローンによる配送は広がっているのか。

A1 今回、米アマゾンが発表したドローン配送「Prime Air」は、フルフィルメントセンターから15マイル(約24km)以内の顧客に対して、重量5ポンド(約2kg)までの商品を30分以内に配送する。ドローンの機体には多数のセンサーが備えられ、AIによって周囲の状況や着陸ゾーンの障害物や人を検知することができる(電線や物干しロープなども検知できるという)。

 実は、世界を見渡すとドローンによる配送は既に行われている。例えば、アフリカのルワンダでは、16年10月から米国のスタートアップであるジップラインが、輸血のための救命用血液をドローンで病院へ配送する取り組みを開始しており、2年間で6000回以上の配送を行っている。

 救命用血液は保管が難しく、速やかに患者のもとへ届ける必要がある。しかしながら、ルワンダでは交通網が整備されておらず、豪雨によって道路自体が流されてしまうことも珍しくなかったため、ドローンによる空路での輸送が求められていた。また、輸送の際に集落が密集していない地域を通過するので、万一、ドローンが落下したとしても安全面での問題も少ない。

日本でも実験や導入の検討が進んでいる

Q2 日本でもドローンによる配送の検討は進んでいるのか。

A2 国内においても、千葉市や福島県南相馬市での実証実験をはじめ、各地でドローンによる配送が検討されている。16年5月には、楽天がゴルフ場で一般消費者向けのドローン配送サービス「そら楽」のサービスを開始するなど、期間限定ながらドローン配送を用いた商用サービスも行われている。