1980年代から第一線でAI研究を牽引してきた札幌市立大学学長の中島秀之氏。AIは、もっと幅広い領域で活用可能で、そのためには「意味理解」が重要なテーマになってくると指摘する。

札幌市立大学学長の中島秀之氏。東京大学大学院情報理工学系研究科 先端人工知能学教育寄付講座特任教授、AI(人工知能)の研究拠点として知られる公立はこだて未来大学名誉学長などを歴任。

 AIが身近な領域に入り込み始めている。代表例がAIスピーカー。2018年5月にGoogleがイベントで見せた、AIスピーカーが理髪店に電話して代理で予約をとるデモ(Google Duplex)は、これから先の社会の一端をのぞかせた。他にも、調理家電に搭載されたAIがユーザーの好みを学習して「今晩のおかず」を提案したり、AIをフル活用した店舗でレジに並ぶことなく商品を購入できたりと、AIが活躍する場面は生活のあちらこちらで見かけるようになっている。では、AIがさらに普及していった先には、どのような社会が待ち受けているのだろうか。第2次AIブームの頃からAIの研究に従事し、大学院時代に『Prolog』を出版するなど、日本のAI研究をけん引してきた、札幌市立大学学長の中島秀之氏に聞いた。