※日経トレンディ 2019年2月号の記事を再構成

1922年、大正デモクラシーの時代に産声を上げ、民間施設として初めて皇族の宴を挙行した「大人の社交場」が2019年1月8日、大きくリニューアルして開場した。

皇居を一望する「美食の館」が復活(画像)
東京會舘 新本舘
【施設】
●所在地/東京都千代田区丸の内3-2-1
●主要施設/レストラン8店、バンケットルーム13室(貴賓室含む)
●専有面積/1万7697平方メートル
●開場日/2019年1月8日

 皇居の目の前という抜群の立地はそのままに、三菱地所、東京商工会議所との共同開発で生まれた「丸の内二重橋ビル」に入居。鉄板焼き店、オールデイダイニングという2つのレストランを新設した。初代本舘から続くフランス料理「レストランプルニエ」には、初めて外部のフレンチシェフを起用。渋谷ヒカリエのレストランフロアや、パレスホテル東京の飲食施設を手がけた柴田陽子氏がブランディングを担い、東京會舘の顔である「美食」に磨きをかけた。

 新本舘のコンセプトは「NEW CLASSICS.」。渡辺訓章社長は「守るべきところは守り、変えるべきところは変える」と強調する。設立趣意書にある「社交の場」という役割は変えず、新しくも伝統を感じる場に衣替えした。

 東京會舘は、宿泊機能を持たない。しかし、丸の内で最大級、約2000人を収容できる部屋をはじめ、13室のバンケットルームを備え、国際規模のMICE(学会や展示会などのイベント)に対応。皇居を望むチャペルは人気が高く、すでに20年の挙式予約まで入っているという。美食、バンケット、ウエディングの3本柱で、旧来のファンはもちろん、上質を求める新たな客層も開拓しそうだ。

1階に新設した「ロッシニテラス」
1階に新設した「ロッシニテラス」
伝統の欧風カレーを提供する他、アフタヌーンティーにも力を入れ、「新生東京會舘のシンボル的なレストランになる」(渡辺氏)
伝統の欧風カレーを提供する他、アフタヌーンティーにも力を入れ、「新生東京會舘のシンボル的なレストランになる」(渡辺氏)
インバウンド需要も見込み、初めて鉄板焼きレストランを導入
インバウンド需要も見込み、初めて鉄板焼きレストランを導入
肉は和牛のみ扱うという徹底ぶりで、全国からえりすぐったブランド牛をコース料理で振る舞う
肉は和牛のみ扱うという徹底ぶりで、全国からえりすぐったブランド牛をコース料理で振る舞う
ヒット予報
皇居を一望する「美食の館」が復活(画像)
近隣の「東京ミッドタウン日比谷」が成功したように、特別感ある美食は、集客の切り札になる。どこを切り取っても絵になり、皇居を一望できる空間は唯一無二で、婚礼需要は底堅い。東京駅至近でMICEの受け皿にもなる

(写真/古立康三)