モビリティ革命「MaaS(Mobility as a Service)」の実像に迫る特集の8回目。鉄道の駅や路線バスの停留所から自宅への「ラスト・ワン・マイル」をつなぐ、より効率的で割安な新交通サービスとして登場を期待されるのが、複数人で乗車する「相乗りタクシー(バス)」だ。海外では米ウーバーなどが取り組んでいるが、日本ではまだ実証実験の段階。MaaS時代の“花形サービス”となり得る相乗りタクシー(バス)の効用とは?

相乗りタクシーのイメージ(提供:未来シェア)。リアルタイムで乗客をマッチングし、複数の乗客を相乗りで目的地に届ける。従来のタクシーより多くの人数を安い料金で、路線バスより融通の利く新交通サービスが求められる
相乗りタクシーのイメージ(提供:未来シェア)。リアルタイムで乗客をマッチングし、複数の乗客を相乗りで目的地に届ける。従来のタクシーより多くの人数を安い料金で、路線バスより融通の利く新交通サービスが求められる

 クルマや鉄道、バス、タクシーなど、さまざまな移動サービスを統合するMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)の世界。より効率的な交通手段を割安な料金で実現する新サービスとして登場を期待されるのが、リアルタイムで配車可能な「オンデマンド相乗りタクシー(あるいはバス)」だ。

 これは、決められたルートを「線」でつなぎ大量輸送を担う鉄道や路線バスに接続し、駅や停留所からのラスト・ワン・マイルを「面」でカバーする2次交通サービス。4~8人程度の複数乗車で1回数百円、もしくはワンコイン定額で、既存のタクシーより気軽に、路線バスよりルートの融通が利いて便利に乗れるようになるイメージだ。本特集の6回目「自動運転車が公共交通を変える『5分500円の原則』とは?」で紹介した、自動運転の第一人者である東京大学 生産技術研究所 次世代モビリティ研究センターの須田義大教授が見据える自動運転車の未来とも重なる。

 こうした「タクシー以上、バス未満」の新交通サービスを生み出そうと、タクシー会社やNTTドコモなどと連携して国内で実証実験を重ねているのが、AI(人工知能)関連のベンチャー、未来シェア(北海道函館市)だ。同社は人工知能研究の第一人者として知られる公立はこだて未来大学の松原仁教授が社長を務める。