医療ビッグデータをAI(人工知能)アルゴリズムで解析することで、個人レベルで発症前に病気を予測して予防的な介入を行う「先制医療」に大きな関心が集まっている。東京医科歯科大学は、医療ビッグデータの解析ができる医師を養成する学部の設置の検討を始めた。

田中博・東京医科歯科大学名誉教授

 検討は、東京医科歯科大学名誉教授の田中博特任教授が中心になり進めている。東京医科歯科大学の吉澤靖之学長と、新しい医学部の新設について話し合っている。実現は、4~5年後になるもよう。先制医療によって、無駄な医療費を大幅に削減できる可能性がある。

 田中教授は、「医療ビッグデータを包括的・総合的に解析できる医師の養成によって、個人レベルで発症前に病気を予測して予防的な介入を行う『先制医療』の普及に大きく貢献できる。その結果、個人一人ひとりに最適な医療を施すことができるようになり、国民の健康寿命を延ばし、無駄な医療費を大幅に削減できる」と期待を語る。

 この分野では米国が先行している。田中教授は、「医学博士号と工学博士号の両方を取得するダブルディグリーの推進は、既に米国ではハーバード大学やマサチューセッツ工科大学(MIT)などで1990年代から実施されており、そうした人材が米国の先端医療研究をけん引している」と説明する。

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