今回は、シェアリング時代に消費者の意識や行動が変化する前提として、新しい消費モデルが台頭していること、さらにその消費モデルを通じて売却意識の高まり以外にも新たな意識や行動が生まれていることを紹介する。

シェアリングビジネスの普及とともに、消費者の行動が変わりつつある(写真/Shutterstock)
シェアリングビジネスの普及とともに、消費者の行動が変わりつつある(写真/Shutterstock)

 本連載の第2回で紹介したように、モノのシェアリングが普及して売却意識が高まった結果、新品を購入する頻度が増加し、その価格帯も高価格へとシフトしている。三菱総合研究所では、このような意識や行動の変化が起こったのは、シェアリングの活用を前提とした新しい消費モデルが誕生したからだと捉えている。

 その新しい消費モデルを、「SAUSE(ソース)」と名付けた。インターネット時代の消費モデルとしては、電通が提唱した「Attention(注意)」「Interest(関心)」「Search(検索)」「Action(行動)」「Share(共有)」と変遷していく「AISAS」が広く知られている。AISASに対しSAUSEは、まず「Search(検索)」が起こり、「Action(行動)」「Use(一時利用)」「Share(再販売/シェア)」「Evaluation(評価)」へと変遷する消費モデルである。

 シェアリングを活用した消費行動をSAUSEのモデルで捉えると、売却意識の高まり以外の別の変化も垣間見える。そして、さまざまな「桶(おけ)屋がもうかる」現象を引き起こしていくと期待できる。

 具体的にSAUSEにおける消費行動の特徴を挙げると、プロセスごとに3つの特徴に大別できる。分かりやすい特徴は、SAUSEのうち「AUS」の部分で起こる所有から一時利用へのシフトである。売却意識の高まりや購入頻度の増加、高価格帯シフトにつながるプロセスだ。