驚異の10年継続在庫保証。法人向けに本格参入

 ワークマンプラスの陰で、ワークマンは着々と新ビジネスに乗り出していた。法人向け事業への本格参入である。18年春、「G-NEXT(ジーネクスト)」というシリーズ名で、企業向け作業服(ユニフォーム)の在庫を10年間継続保証するサービスを打ち出した。

 作業服は上下セットで3000円(税込み・以下同)から。これまで培ってきた技術のすべてを注いだという“ワークマン史上最強の作業服”こと「WM Bizz 裏綿 STRETCH」も上下セットで5000円と、法人向けでも価格の常識を壊した。

在庫を10年間保証するシリーズで法人需要の開拓を目指す

 夏用、冬用、通年用とそろえ、あらゆる体形をカバーできるよう、S~5Lまで全7サイズを同一価格で展開。洗濯機で洗える防寒ウエアや、膝を立体構造にして屈伸しやすくしたストレッチ性の高いパンツなど、機能面も強化した。改廃が多い法人向けユニフォームの世界で、長期間、安定的に供給することで差別化を図り、一気に需要を掘り起こす。

 「約40年間、作業服を作り続けてきた会社だから、10年保証ができる。これは、MonotaRO(モノタロウ)もアマゾンも、ネット企業にはできっこない」(土屋氏)。ワークマンによると、法人向けの作業服は納入業者こそ多くいるが、特に小規模企業は後継者不足が顕著。今後5年間で3割程度、廃業すると言われており、今のうちにシェアを取れば、大きく業容を拡大できると踏んだ。

 ワークマンは作業服をはじめとした職人品質のウエアが、一般客にも受けることを証明した。海外にも作業服メーカーはあり、いずれもその国に合わせて独自の進化を遂げてきた。米国ではジーンズこそが、作業着だった。企業規模こそ大きく違うが、「GAPはまさにワークマンだったんです」と土屋氏は語る。

 ワークマンは、“日本のGAP”として大きくなれるか。かつてユニクロが、GAPをベンチマークにして成長したように、ワークマンは、デカトロンと切磋琢磨(せっさたくま)することで、さらなる飛躍を期している。

(写真/高山 透)


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