腕時計のサブスクリプションサービス「KARITOKE(カリトケ)」が話題だ。運営会社の想定と異なり、最高200万円の時計を借りられる高額プランに申し込みが殺到。そこで、高額商品の調達を狙いCtoC(消費者間取引)サービスを始めた。顧客ニーズに応じて臨機応変にサービス改善するのがサブスク成功のポイントだ。

クローバーラボは月額制時計レンタル「KARITOKE(カリトケ)」を展開する
クローバーラボは月額制時計レンタル「KARITOKE(カリトケ)」を展開する

 KARITOKEは、アプリ開発ベンチャーのクローバーラボ(大阪市北区)が開発するサブスクサービスだ。全部で4つのプランを用意している。6万円前後の時計を中心に貸し出す月額3980円(税別、以下同)の「casual plan」は、学生などを対象としている。次いで20万円前後の時計を中心に貸し出す月額6800円の「standard plan」、50万円前後の時計を中心に貸し出す月額9800円の「premium plan」と続く。そして最も高い月額1万9800円の「executive plan」では、最高200万円の時計を貸し出す。いずれのプランも月に1本好きな時計を借りられる。別の時計に交換したい場合は、次に決済が発生する5日前に借りたい時計を予約をする。予約後に借りている時計を返却すると、決済完了後に新しい時計が発送される。

 運営するクローバーラボはゲームアプリの開発・運営が本業。新たな事業を検討する中で、サブスク型のビジネス市場の可能性に目を付けた。問題は何を提供するかだ。

 基本構想は「初期投資が数十万円から百万円かかるものを、レンタルにすることで安価にする」(常務取締役経営企画室長の小川紀暁氏)ことで、コスト優位性の高いサービスを開発すること。その対象として、女性向け高級バッグやジュエリー、男性向け高級スーツなどが候補に上がった。このうちバッグは既にラクサス・テクノロジーズ(広島市中区)がサービスを提供しており、先行者として一定の地位を築いていた。一方、スーツは商品の管理に場所と手間がかかることが想定された。

 こうして消去法で選んでいった結果、「腕時計」にたどり着いた。場所を取らず管理しやすく、なおかつ相場がはっきりしていて価格設定もしやすい。また、レンタル品として運用後に、売却処分して現金化しやすい利点もあるからだ。

 腕時計は市場規模もまだ大きい。スマートフォンの普及で、時計自体を見る機会は減っているように思える。だが実は、さほど縮小していない。日本時計協会によれば、2017年の腕時計市場は、8004億円で前年比1%増加している。「8000億円の市場のうち1%でもレンタルに流せれば、当社にとっては大きなビジネスチャンスになる」と小川氏は考えた。

「executive plan」では、最高200万円の時計を貸し出す
「executive plan」では、最高200万円の時計を貸し出す

 料金プランはいずれも平均のレンタル期間を予測し、貸し出せる時計の相場を割ることで回収可能な金額の幅を推測し、値付けしている。実は企画当初は最安・最高のプランは計画していなかった。しかし、その事業計画では最も高い月額9800円のプランでも、ロレックスの「サブマリーナ」といった王道の人気商品を扱えない。そこで、1万9800円のプランと、学生を対象としたさらに安い3980円のプランを加えた。