一休はレストラン予約サービスにダイナミックプライシングを導入する計画だ。利用データから「予約するかどうか、迷っている瞬間」を捉えて即座にクーポンを提供し成約につなげる構想という。

 2019年に注力するテーマとして、前回は機械学習を活用したキーワード検索の最適化についてお話しました。実はもう1つ、並行して検討しているのが「ダイナミックプライシング」の実装です。

 レストラン業界の慣習として、さまざまな条件に応じて動的に価格を変える仕組みがなく、価格が変わるサービスとしては(夕方など決まった時間帯に飲料代などを割り引く)ハッピーアワーくらいしかありません。そのためレストラン業界では稼働率のコントロールが比較的難しくなっています。

 しかしダイナミックプライシングが実装できれば、お客が十分に集まっていないお店や予約が埋まっていない時間帯に、「一休レストラン」からお店への送客がしやすくなります。

 例えば6000円のコースを設けているレストランに夜6時、あるいは8時の来店を予約いただけるなら、コース料金を5000円に割り引きしますといった売り方ができるようになる。実現すれば、お店の稼働率を、もっと能動的にコントロールできるようになります。

 さらにその先にはダイナミックプライシングをパーソナライズすることも考えています。

 一般に言われるダイナミックプライシングは、需給状況によって価格を変動させる仕組みのこと。これに、購入するのはどのような人かというデータを加味して価格を変動させようというのが、ダイナミックプライシングのパーソナライズです。

 ではどうやって実現するのか。

 まずはネット上の行動データなどから、「このお客さんは今、この店を予約すべきかどうか迷っているな」という瞬間を捉える。そして「今、ご予約いただければ、6000円のコースが1000円オフになります」といったクーポンを表示するなどして、予約の成立を促すのです。

 この施策では、「迷っている人」をどれほど高い精度で捉えられるかがポイントで、一休ではこれを「迷いの検知」と呼んでいます。