「情報銀行」が2019年春にスタートしようとしています。日経クロストレンドでは、その動向を解説した特集「情報銀行は離陸するか」を掲載しました。情報銀行は、個人の関与の下でデータ流通・活用を進める仕組み。個人データを活用したマーケティングを展開したり、サービスを開発したりしたい企業にとっては情報を入手しやすくなるメリットが見込まれる一方で、本人にメリットがないと流通が進まないことが課題です。
 日経クロストレンドのアドバイザリーボードの方々に、情報銀行は使われるか、サービス普及およびパーソナルデータ活用の条件など聞きました。

パロアルトインサイト CEO/AIビジネスデザイナー
石角 友愛 氏

 情報銀行の取り組みはとても面白いと思います。個人データがプライバシー保護の議論の下、当人から手放されずに活用のチャンスを失うより、当人が承認したスキームでデータ活用がされることで成熟する市場チャンスの方が大きいでしょう。

 ただし、得られるポイントなどのために自分のデータを開放したいと思う層が全体の何%かいるはずで、偏りのある層のデータばかり集まってしまうのではないかが気になります。今後AI(人工知能)活用に関しては、偏りのないデータで作るAIや、明確な目的を持ったAIを作ることが求められます。偏りのある元データで学習させたAIにどこまで汎用性があるのか、なければどうやって汎用性を持たせるのか、もっと(情報活用に関しての)メタな議論が求められるようになると思います。


セミナー「“ポストGAFA”時代のデータ活用を左右 情報銀行は離陸するか」開催
2019年春、個人情報の新たな流通、活用を促進する「情報銀行」制度が始まります。“データ時代の銀行業”へ金融、広告、電力などさまざまな業界から大手企業が名乗りを上げています。データ産業の育成につながるのか、消費者の支持は得られるのか。関係者の示す展望、当事者の示す戦略などを踏まえ、徹底議論で占います。詳細はイベント「テクノロジー NEXT 2019」のサイトでご確認ください。
テクノロジー NEXT 2019

日清食品・深澤氏 消費者の意思を反映しやすいシステムが必要