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コペンハーゲンで9月に開催された「ITS世界会議2018」。MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)が主要テーマの1つに掲げられた今回のイベントで、最も注目を集めたのが「生みの親」として知られるMaaSグローバルCEOのSampo Hietanen氏だ。日経クロストレンドの単独インタビューに答えた。

ITS世界会議2018の会場で、日経クロストレンドの取材に応じる、MaaSグローバルCEOのSampo Hietanen氏

 MaaSグローバルは、フィンランドのヘルシンキに本社を置き、世界に先駆けてMaaSアプリ「Whim(ウィム)」を展開。すでに正式にサービスを展開している都市は、ヘルシンキの他、ベルギーのアントワープ、イギリスのウエストミッドランドがあり、CEOのSampo Hietanen氏は“Father of MaaS(MaaSの生みの親)”と呼ばれる存在だ。

 2017年6月には、あいおいニッセイ同和損害保険とトヨタファイナンシャルサービスが同社に戦略的投資を行い、その後デンソーも追加出資をしたことで、日本でも注目されるようになった。

MaaSグローバルはMaaSプロバイダーとして、さまざまな交通サービスを「Whim」で一括検索、予約、決済できるようにしている

 Whimのサービスは、あらゆる交通手段を組み合わせて最適な移動体験を提供するもの。公共交通のみならず、タクシー、レンタカー、カーシェア、自転車シェアなどの移動手段を網羅し、料金体系は世界初の交通サブスクリプションモデル(定額制)も導入していることがユニークだ。

 例えば、ヘルシンキで提供している料金タイプは3つある。「Whim to Go」は、ユーザーが使った分だけ料金を支払うお試しタイプ。そして、月額49ユーロ(約6500円、1ユーロ=約132円換算)のレギュラータイプ「Whim Urban」は、鉄道やトラム(路面電車)といったすべての公共交通が無料で、5km圏内のタクシーは1乗車10ユーロ(約1320円)、カーシェアが1日49ユーロ(約6500円)で借りられる。3つ目は、月額499ユーロ(約6万6000円)の「Whim Unlimited」。公共交通や5km圏内のタクシー、カーシェア、自転車シェアがすべて乗り放題となる。

 日経クロストレンドでは、18年4月にMaaSアプリのWhimの現地取材とSampo氏のインタビューを行った(「MaaSに必要なエコシステムとは? 先進フィンランドの教え」「クルマを買う時代は終わった!? 『モビリティ革命』生みの親を直撃」)。今回は、ITS世界会議2018に参加したSampo氏に再び単独インタビューを敢行。MaaSグローバルのビジネスの進捗と今後の展開、特に先駆的なサブスプリクションモデルの仕組みについて、詳しく話を聞いた。