「ウィーチャットペイ」と「アリペイ」の2大QRコード決済サービスが浸透した中国。2017年の中国のモバイル決済総額は202兆9000億元(約3412兆円)にも上るという。どんな過程で浸透していったのだろうか、日本市場の参考になるのだろうか──。日中でのスタートアップおよびイノベーション連携を推進するアクセラレーター「匠新(ジャンシン)」の田中年一CEOが解説する。

中国では店頭に置かれたQRコードを読み込んで決済するのが当たり前の風景に
中国では店頭に置かれたQRコードを読み込んで決済するのが当たり前の風景に

 「中国はキャッシュレス社会って聞いていたけど、『ウィーチャットペイ』や『アリペイ』が使えないとこの国では人権がないのと同じ扱いを受けるね……」

 最近日本からの出張者からよく聞く言葉だ。中国ではキャッシュレス化が進み、QRコード決済は人々の生活に深く浸透している。財布を持ち歩かなくても、買い物、タクシー、映画館、屋台、家賃、携帯電話料金の支払いに至るまで日常生活のほぼすべての決済がスマホでできる。17年の中国国内でのモバイル決済の利用者数は約5億6200万人、金額は202兆9000億元(約3412兆円)にも及び、いずれも世界一だった。