太っ腹の10%ポイントバック

 楽天が楽天ペイのユーザーに与えるメリットは主に2つ。1つはポイントバックキャンペーンだ。18年3月23日から7月31日まで、楽天ペイ対応の小売店で商品・サービスを購入してQRコードで決済すると、購入金額の10%を楽天スーパーポイントでポイントバックするというもの。1人当たり5000ポイントまでという上限はあるものの、競合他社にはなかなか見られない太っ腹ぶりだ。

 また、楽天市場や楽天トラベルなどでの商品・サービスの購入や、楽天カードの利用などで楽天会員に付与する楽天スーパーポイントを、楽天ペイのQRコード決済の支払いに当てられるのも、楽天会員にとってQRコード決済の利用を後押しするものだ。

 楽天が発行している楽天スーパーポイントの量は、「16年で約2000億円に及び、その後も増え続けている」(諸伏氏)と言う。多額のポイントを保有する楽天会員に対して、リアルな小売店でも楽天ペイの支払いで楽天ポイントを使えるとうまく伝えられれば、「リアル店で楽天ペイを使うユーザーは増えるはず」と考えている。

 実際、楽天ペイの場合、支払い時にクレジットカードでチャージしたか、ポイントを充当したか、デビットカード機能を使ったかを独自に調べたところ、「ポイントを支払いに充当する割合が非常に高い」(諸伏氏)という結果が出た。また、楽天が展開する他のサービスと比較した場合、「楽天ペイはリピート利用される率がかなり高い」(諸伏氏)という結果も出た。「いったん使ってもらえれば、ユーザーに楽天ペイの良さは伝わるはず」と諸伏氏は自信を隠さない。

 当面は決済機能に特化して普及を図るが、中国のモバイル決済アプリ「支付宝(アリペイ)」や「微信支付(ウィーチャットペイ)」、いくつかの日本市場での競合他社が既に備えるように、個人間送金や資産運用といったサービスの提供を検討する考えだ。「20年までに勝負をつけたい」(諸伏氏)という楽天──。まずは、小売店の開拓に力を注ぐことになりそうだ。