←第1回 提案するのは“もの”ではなく、「最も美しく澄んだ空間」

パナソニックの動向を探る手掛かりは、伊「ミラノサローネ」だけではない。2018年3月に米テキサス州オースティンで開かれた「SXSW」(サウス・バイ・サウスウエスト)でも、新たな挑戦が見られた。来場者から聞かれたのは、「これまでのパナソニックっぽくない」「パナソニックが変わった」という評価だった。

SXSWで展示されたパナソニックのペット向けスマート歯ブラシと飼い主向け会員サービス「Pecoral」。ペット事業の立ち上げに向け、開発者のパッションが伝わる会場風景だ

 SXSWは、音楽や映画、インタラクティブを中心とした大規模なイベント。会場には、パナソニック アプライアンス社(以下、パナソニック)の新規事業創出を狙ったり、プロジェクトをリードする人材育成を目的としたりする取り組み「Game Changer Catapult」(ゲームチェンジャー・カタパルト:以下GCC)で生まれた製品のプロトタイプ、さらにデザイン部門の社員が独自に開発した商品のアイデアを展示。IoTを中心に意外な製品を提示しながらも、それらが使われる状況が生き生きと想像できるような具体性を持ち、デザイン面でも思い切った飛躍が見られる。安全路線の製品が目立つといわれる、従来のパナソニックからは出てこなかったような製品群と言えそうだ。