気象情報のウェザーニューズは2018年6月、機械学習を活用した新たな予測モデルを採用し、雨雲レーダーの予測範囲を従来の1km四方(メッシュ)から250mメッシュへときめ細かくした(30分~3時間後の予測)と発表した。予測間隔は、従来の1時間間隔から10分間間隔に変えて短時間の降水量を把握できるようにした(1~3時間後の予測)。同社の精度向上を支える一つの要因が、日々数十万件にも上るユーザー投稿という独自のデータの活用だ。どう集めて、どう生かしているのか、同社の石橋知博執行役員に聞いた。

ウェザーニューズ 石橋知博執行役員

ビッグデータ活用においては、データを集めて、解析して価値を作り、ビジネスに結びつけるステップがある。ウェザーニューズがユニークなのは、ユーザーからもデータを集めて天気予報をしていることだ。

データについては、2005年から「ウェザーリポート」を始めた。ユーザーに携帯電話で空の写真を送ってもらったり、今の天候を報告してもらったりしてきた。当時はSNSが出たての頃。インターネットが今よりワクワク、ドキドキ、世界がフラットになっていくという期待があった。気象でもユーザーからデータを集めて何かできないかと考えてプロジェクトを実施していた。

 例えば、桜の時期に全国の人に桜の写真を撮ってもらったら、桜前線は単純な線ではないことが分かった。台風の時は、被害はテレビ局がいつも中継する場所だけではないことが分かった。こういうことが可視化され、天気は集合知が効果を発揮しやすいと感じた。

写真投稿が1日に2万件にも

 しかし、情報を欲しいと思っても送ってもらえないと意味がない。当時はベンチャー企業から行政機関まで情報を集める取り組みを始めていたが、なかなか集められなかった。その中で、我々はいかにコミュニティーを盛り上げるかが重要だと気付いた。