←第1回 総論 経営者は「デザイン参謀」としての役割に期待

 伊勢神宮の参道で飲食店と土産物店を経営するゑびやは、経営方針を抜本的に見直し、売り上げを4倍に伸ばすことに成功した。店舗のコンセプトはもちろん、食材の仕入れ先やメニューもすべて見直し、店舗も全面改装。オリジナルの土産物の企画販売も新たに手掛けるなど、変えなかったのは社名くらいではないかと見えるほどの徹底ぶり。その改革の大きな力になったのがデザインだ。

伊勢神宮(内宮)の参道にある「ゑびや」。食堂と物販の2業態から成る。「松阪牛ローストビーフ丼」(写真右上/写真提供:ゑびや)のほか、伊勢エビやアワビなど地元の特産品を使ったメニューが人気
ゑびやの小田島春樹・社長。既存の飲食・物販に加えてネット通販事業と、来客数予測サービス事業も立ち上げる予定(写真提供:ゑびや)

 経営者の小田島春樹氏が、妻の実家であるゑびやの経営に携わるようになったのは2012年のこと。当時のゑびやはメニューにも特徴がなく、店舗も古びて業績が低迷。将来の見通しがないような状況だったという。