←目次 ボイス経済圏の未来 アマゾンAI戦略から読む

人工知能(AI)を使ったスマートスピーカー「Amazon Echo」の予約販売が3月30日から「Amazon.co.jp」上で始まった。4月3日から出荷され、同時に大手家電量販店でも販売される。いよいよ国内で正式に発売となる。声で情報を引き出したり家電を操作したりする音声ユーザーインターフェース(UI)の将来性に期待を寄せる企業は、約1年前から準備を進めてきた。音声AIアシスタント「Amazon Alexa」が消費者の窓口となり、ECやゲームなどのビジネスが広がる「ボイス経済圏」は生まれるのか、スマートフォン経済圏を超えるのか──。米アマゾン・ドット・コムのAI戦略から読み解く。

米シアトルのアマゾン・ドット・コム本社ビル。手前のアトリウムには植物園のような空間が広がる

 EC(電子商取引)、クラウドの世界での圧倒的なシェアを持ち、既存流通やIT企業を窮地に追い込む米アマゾン・ドット・コム。株式時価総額は米アップル、米アルファベット(グーグル親会社)などと上位を争い、あらゆる産業を飲み込む勢いを称した「アマゾンエフェクト(効果)」は流行語を超えて、ビジネスパーソンの常識になりつつある。

 その原動力は徹底した「顧客第一主義」だ。詳しくは次回以降に述べるが、そんな同社が次に目指すのが音声UI(ユーザーインターフェース)による生活、仕事の変革である。